おしたび

権八地蔵(鴻巣市荊原)

〒〒369-0124  埼玉県鴻巣市荊原

「ごぞんじ、鈴ヶ森」江戸の処刑場です。
今でも歌舞伎の演目として人気がある「御存 鈴ヶ森」の一幕に登場する白井権八という不良少年をご存じでしょうか?
いわゆる「辻斬り」、人殺しです。
しかもイケメン。
演目では、殺人犯だった白井権八と極道の親分だった長兵衛が劇的にも出会うというドラマティックな演目として描かれており、白井権八の強さと美しさや侠客の親分の男気あふれる姿が人気の演目です。
実はこの二人、実在した人物ですが生きた時代がちがいます。
ということで、明らかに江戸の庶民がつくりあげたフィクションだった事が伺えます。
さて、何故お地蔵様?そうでした。
鳥取藩士だった権八は、当時としては長身で武道に優れ、水も滴るというような表現をよく目にする美男子でした。
そんな、権八は吉原遊郭で三浦屋の太夫、二代目小紫と馴染みになります。
馴染みになったのはよいですが、権八とは不釣り合いの女性です。
あわや権八、無銭となり熊谷宿に仕事を求めて中仙道を行きます。
途中の久下の長土手、権八は生糸商人を殺し金を奪います。
この時にお地蔵様が祀られている祠に気づき、お地蔵様に「この事は誰にも言うなよ」というとお地蔵様は、「私は言わないが、きっと自分で言う事になる」と答えたと言います。
それが後に「権八地蔵」とか「物言い地蔵」という物語として語り継がれました。
権八は指名手配され、鈴ヶ森処刑場で磔の刑に処された。
そしてまた後を追って墓前にて小紫も自害したという。

権八小紫



権八地蔵(鴻巣市荊原)

鴻巣市荊原へ歩くには、JR高崎線吹上駅が便利です。 小紫というと思い出します。 小紫=光月日和 そして、歌舞伎に登場する白井権八の必殺剣は「鼻唄三丁 矢筈斬り」なのです。

周辺写真・関連写真

鴻巣市荊原
お地蔵様本堂
権八地蔵説明

同じ権八地蔵は、熊谷市久下にも存在します。

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