おしたび

みかりや跡

〒360-0026  埼玉県熊谷市久下

中山道を往来する旅人相手の茶店で「ががらぎごぼうに久下ゆべし」の言葉がある通り「柚餅子」が名物だったのだろう。
また忍藩の殿様が鷹狩りに来るとここで休んだので「御狩屋」と呼ばれたという
一方でこの戸森家では、茶店を営むかたわら、東松山の妙案寺の馬頭観音で売り出している「絵馬」を描いており、絵馬の型紙やみかりやの古文書などを所蔵している。
渓斎英泉「岐阻(木曽)道中 熊谷宿 八丁堤景」は、中山道六十九次の熊谷宿を描いており、このみかりやと権八地蔵、そして久下の長土手が描かれている。
実際に同じアングルから写真を撮ってみたので見比べてみてほしい。
権八地蔵は、これより下流距離にしてさほど遠くはないが、離れたところに祠がある。
熊谷宿 八丁堤景には、あたかもみかりや前に権八地蔵があったように描かれているが、もしかするとここにあったのかも知れず、現在の場所の権八地蔵(物言い地蔵)は移設された経緯があるとかないとか。
実は、この権八地蔵は本物ではないという。
そして、荊原村という場所にも権八地蔵はあるがどちらも平井権八(歌舞伎の演目では白井)が生きていた時よりも後世につくられたとかで。
さらに勝願寺にも権八地蔵があるという事だった。
勝願寺には何度も訪れているが、どれがその権八地蔵なのか?次回は聞き込みをしたいと思う。

参考
熊谷市教育委員会
熊谷市郷土文化会
戸森 昭三(みかりや)
熊谷市立江南文化財センター

久下の長土手からみかりや跡を望む

木曽街道六十九次で描かれた場所

木曽街道六十九次、熊谷宿
渓斎英泉「岐阻(木曽)道中 熊谷宿 八丁堤景」(木曽街道六十九次、熊谷宿)
絵が描かれた場所であろうところから写真をとってみる。
絵が描かれた場所であろうところから写真をとってみた。

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